家づくりは、大工さんだけではできません。
また、建築に使う材料は木だけでなく、素材や設備もたくさんの種類があります。
一つのお家を作り上げるのに、いったいどのくらいの業者さんがかかわってくださっているのでしょうか?
あらためて、書き出してみました。
基礎や土木工事
まず、建物の構造をつくる前に、地面や基礎、工事に必要な足場などをしっかり作らなければなりません。
ここにかかわる業者さんとしては、
1.地盤調査
2.基礎工事
3.シロアリ防除
4.土木工事
5.クレーン
6.足場
などがありますし、また古い建物を壊して建て直す場合や移築、改築の場合には
7.解体工事
8.曳家
も必要になります。
最初の足固めだけでも、こんなにたくさんの業者さんの力が必要なんです!
構造材
井上建築では、木造軸組み在来工法で家をつくります。
家の骨組みになる大事な木材は、
9.製材所(構造材)
10.プレカット
などを経て加工されます。
さらに言えば、適材適所で木材の樹種や寸法を使い分けたり集成材などのEW(エンジニアードウッド)を使う場合には、複数の製材所から木材を調達しなければならないこともあります。
インフラ設備
水道やガスの設備を施工するには、
11.電気
12.水道
13.ガス
14.ポンプ
などの専門業者さんにお願いします。
壁の中や床下にあって目には見えにくい部分ですが、暮らしに必要な大切なインフラです。
建材・設備
木の骨組みに肉付けをしていく下地材や内装材も必要です。また、キッチンなどの設備も導入していきます。
そういった建材や設備には、それぞれにメーカーさんがいて、とても多くの商品の種類があるので、知識のある問屋さんに相談しながら取り寄せてもらいます。
たとえば、
15.ボード類
16.金物
17.キッチン水回り(住宅設備)
18.フローリング
19.建具
20.サッシ
などなど。
それを
21.建材問屋
さんなどを通して入手していきます。
大工・施工
さまざまな素材や設備は、専門の職人さんの手により施工されていきます。
22.大工
23.板金
24.左官
25.瓦
26.塗装
27.内装(クロス、カーテン)
加えて、エクステリアも必要なら、
28.シャッター
29.造園
にお世話になります。
その他
そのほか、建築士さんに設計を依頼したり、地鎮祭などのセレモニーを行う場合など、ソフト面でもいろいろな方に協力していただきます。
また、引き渡し前の清掃(美装)、解体や施工でどうしても出てしまうゴミの処理も忘れてはいけません。
30.設計事務所
31.神官(地鎮祭)
32.美装
33.産廃処理
建築は、たくさんの人とチームワークで作り上げるもの
このように、建築には思いつくだけでも少なくとも30以上の業者さんがかかわっていることがわかりました。
本当に多くの人の力がなければ、建築はできないもの。
以上はあくまで一例ですので、お施主様のニーズや状況に応じて、もっと様々なジャンルの方が登場することもあります。
工務店は、自らが施工をするだけでなく、建物のコンセプトづくりから工事を完成させるところまで多くの方の力を借りながら、それが最大限に発揮できるようにコーディネートする仕事とも言えます。
それには幅広い知識や管理力が必要となりますので、日々精進していかなければと改めて思います。
本当にたくさんの人がかかわって、1つのお家ができていくのは、ワクワクしてすばらしいこと。
そんなことをイメージしながら家づくりをすると、現場に出入りする職人さんの姿が違って見えたり、木の板1枚やキッチン1台の背景にいるたくさんの人たちのことが思い浮かんだりしますね。
お家にもますます愛着が湧くのではないでしょうか?
今日は、そんなことを考えてみました。