1,耐震工事の考え方
耐震工事は一生に何度も行うものではないので、なかなかイメージが付きづらいかと思います。そんな耐震工事に対する不安と疑問にお答えします!
耐震工事(補助金対象)とは何か・・・それは現状の建築基準法で決められている最低基準まで住宅の耐震性能を上げる工事になります。
下記の木耐協さんの資料がわかりやすいのですが、建築基準法も年月と共に改正されていますが、今の耐震工事はこの2000年の基準まで住宅の耐震性能を上げる工事になります
日本木造住宅耐震補強事業者協同組合 HPより抜粋
ただ気をつけければいけないのはあくまで建築基準法で定められた最低基準ということになります。建築基準法は完全倒壊を防ぎ、逃げる時間を稼ぎ、命を守るということを目的にしています。
良くご質問でありますが、地震の後にその家に住み続けれるということは別問題になります。地震の規模や回数などでも住宅のダメージが蓄積されたりします。
※もちろん大きな地震が複数回来ても耐えれる可能性のある耐震計画も可能ですが、費用面とのご相談が必要になります。
2,具体的に耐震工事って何するの?
下記は具体的な10坪の平屋のお家の耐震改修計画になります。基本的には住宅の外周部や押し入れなどの壁を補強していくということになります。
では、なぜ壁を補強するのでしょうか?地震の力は皆さんも体験したことがあるかと思いますが、横揺れになります。その力が住宅に伝わった際に壁を強くしておくとその壁に力が伝わります。
そして地震の強度によっては、壁が破壊されます。ただ壁が破壊されても、柱などの構造の破壊がされなければ、倒壊は起きません。そのような考え方になります。
場合によっては、基礎なども補強する箇所も出てくることもあります。
では実際の補強を見てみましょう。
こちらが上記の住宅の「物入」に該当する部分になります。押し入れとタンスがあります。ここを解体して壁を強くします。
こんな形でホームセンターでも売っている構造用合板というものを使い、強い壁を作ります。
そしてここは筋交いもあるので、筋交いを金物で補強します。
おおむねはこの流れになりまして、解体⇒補強⇒クロスなどで仕上げという流れになります。
もし他に補修したい場合は耐震計画と合わせて検討すると良いです。
ここの計画では耐震と合わせてリノベーションを行い、造作キッチンを入れました。こんな仕上げにすることもできます。
また以前のブログでもご紹介しましたが、耐震工事自体は大掛かりなリフォームでなければ、住みながら実施できます。それも大きなポイントかと思います。
そして高知県では能登半島地震を経て、次年度以降に耐震補助の額の上限が上がりました。ますます利用しやすくなっています。自己負担がない、もしくは数十万円のケースも増えてきました。
そして能登半島地震を得てもう一つ大切な視点として、県外に住まわれている子どもさんによる親御さんへの支援です。
耐震診断は無料の市町村が多いですし、自己負担が少ない可能性もあります。ぜひ高知県に住んでいる親御さんに対して、耐震工事をやっていない場合は耐震診断・耐震工事を進めてみてください。また親御さんに関しても、子どもさんのご相談をしてみてください。
補助の申請が煩雑な場合、申請から全てサポートさせていただきます。ご家族の命を守るためにできることは精一杯やらせていただきます。
耐震工事って何をするの?不安と疑問にお答えします!の会でした。ブログを見ていただき、ありがとうございました。