ただいま新築中の平屋建てのお家。
リビング部分は吹き抜けにして、梁を見せるデザインになっています。普通は天井に隠れてしまう梁ですが、姿が見える梁のことを「化粧梁」といいます。
この梁に使う木は、今回はプレカットではなく手加工で、丸みをつけて仕上げることになりました。
そこで、近くの製材所さんに行って、木を選んできました!
高知は嶺北産のスギです。
たくさん積まれたスギの丸太の中から、ちょうどいいサイズで、できるだけまっすぐで、節が出なさそうな木を選びます。
手掛かりになるのは切り口(木口)の年輪や色です。(マグロの競りでもしっぽの切り口で見極めるそうで、似ていますね!)
年輪が詰まっているほど強度が高く、木目も美しいものが出やすいです。また色が黒すぎるものは乾燥しにくい、色あせているものは梅雨時に伐っていて虫や腐りが入っているかも、などなど・・・素人目にはわからないようなポイントが色々。
製材所さんと一緒に選んで、あとはどのように刃を入れて製材するか相談します。カットの仕方で出てくる年輪が決まりますから、とても大事な作業です。
↓製材の様子を早送りで!
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動画を見ていると、ほとんどの時間は刃を入れる角度や位置の打合せしていて、台車を動かすのは一瞬。
それだけ見極めと調整が大事だということがわかります。
その結果、製材できたのがこちら!
色合いもおだやかで、なかなかセンスのいい年輪が表れたと思います。大きな節もなく、上品な感じになりました。
まだ粗挽きなので、乾燥させて木のクセ(曲がり、ねじれなど)を出してからもう一度調整挽きをして仕上げます。
生き物で自然素材である木は、一つ一つの特性や表情が違っていて、そこが手間のかかる部分でもあり面白みでもありますね。
リビングの上に、いつも眺められる位置に組み上げる予定のこの梁。住まわれるご家族の暮らしの中の、大事な風景になります。
お客様のイメージとすり合わせながら、仕上げていきたいと思います。