井上建築の刻屋(作業場)では、大工さんによる木の加工が続いています。
長年来ていただいている、安芸市の大工のYさん。
トントン、カンカン・・・。
とても手際よく、美しく仕上げていただいています。
加工している材料は、ヒノキ。
すっとする白に、ほんのりピンクがかった木の色。
清潔感があって強度も高いことから、古くから神殿などの建築に使われてきました。
ヒノキは日本と台湾にしか自生していない、世界的にも貴重な木。
日本では戦後にたくさん植林されたので、今では当たり前のように使うことができる木になりました。
ヒノキのもう一つの特徴は、何といってもこの「香り」。
甘い香り、すっとする香り、いつまで嗅いでいても飽きない香り・・・。
ヒノキに刃を入れたり削ったりすると、加工している近くで見ていても、いい香りがただよってきます。
新建材にはない、無垢の木だからこその香りです。
このヒノキはじっくり天然乾燥させていた物なので、人工乾燥と違って香りがそのまま残っています。
建築材料にはいろいろな素材がありますが、こんな風にいい香りがする素材は少ないです。
これも「木」の特徴だと思います。
もし安芸市僧津にある刻屋の近くを通られたら、興味がある方はこの香りを味わいにお立ち寄りくださいね。