間取りの決め手に、不安を解消する「収納コンサルティング」とは

毎日の家事動線を楽にしたり、「こんな暮らしがしたい」という夢を叶えるために。家づくりでどなたも重視するのが間取りプランです。

思い描いた配置や動線ができて、だいたいの間取りが決まってきたところで・・・最後にどうしても気になってくるのが「収納」です。

「この間取りで収納量は足りているのかな?」「もっと大きな収納が必要なのでは?」「この場所にこの収納でいいのかな」といった不安が出てきます。そこで井上建築では、間取りプランを安心して決めていただくための「収納コンサルティング」をおすすめしています。

間取りプランに、どうして収納の検討が重要なの?

間取りを決定する前に収納を考えておかないと、こんな困ったことが起こりがちです。

  • 収納量が足りないのではという不安が募るあまり、収納スペースが増えてどんどん坪数が大きいプランになっていく!
  • 間取りプランがなかなか決まらない。
  • 家を建てて暮らし始めてみたら、収納量が足りていなかった。
  • 収納は多めに作ったものの、いまいち使い勝手が悪い。

適切な収納計画をすることで、安心して間取りを決めることができ、プランづくりをスムーズに進めることにつながります。

収納コンサルティングとは

それでは、収納コンサルティングとは具体的にどのようなことをするのでしょうか?以下の3ステップで行います。

  • Step1:現在持っているモノの量を把握
  • Step2:生活動線に合わせた収納計画
  • Step3:収納の種類、方法を精査

Step1:現在持っているモノの量を把握する(ヒアリング)

まずは、現在お施主様が持っているモノの量や数を把握します。弊社でご用意するシート(収納分類ツリー)に記入しながら、どんなモノがあるのかを洗い出していきます。場所別、人別、種類別などに分けて考えていくと思い出しやすく便利です。

整理収納アドバイザー1級と住宅収納スペシャリストの資格を持ったスタッフが担当させていただきます。

収納分類ツリーの一例

持っているモノの量や種類は、人やご家庭によりさまざまで、ライフスタイルによって違っています。ヒアリングによって、「お母さんの服がとても多い」「食器のコレクションが多い」「趣味の釣りやゴルフ道具が多い」「お子様のおもちゃが多い(幼児の時期限定)」「食材のストックや備蓄のお水が多い」とか、逆に「モノがとても少ない」といった傾向が見えてきます。そのようなモノの持ち方のパターンに合わせて、必要な収納のボリュームや形が見えてきます。

また、あまりにもモノが多い時には、家づくり・引っ越しを機に少し減らさないといけないね・・・といった気づきにもなります。

このヒアリングは、シートに記入するだけでなく、できれば現在のお住まいを訪問させていただき、弊社スタッフが実際に見て把握させていただくとより精度が高いご提案ができます。(恥ずかしがらずに、ありのままを見せてくださいね!)

加えて、現在持っているモノだけでなく、今後のライフステージの変化により、増えるもの(子どもの教科書や学校用品)や減るもの(幼児期のおもちゃ、育児グッズ)を想定することも大切です。

Step2:生活動線に合わせた場所に収納を計画する

モノの量や種類が把握できたら、次に、そのモノをどこで誰が使い、どこにしまうのかを検討します。たとえば、「子どものおもちゃや布団はリビングの近くで使い、すぐしまえるようにしたい」「お菓子やインスタント食品は、家族が各自でパントリーから取り出して食べる」「外から帰ってきたら、玄関の近くでコートを脱いでしまいたい」といった動線を想定します。このような生活動線は、ヒアリングにより理想の暮らし方を描くことで見えてきます。

モノが散らかる原因の一つは、使う場所と収納する場所が遠くて、しまうのが面倒くさくなってしまうこと。つまり収納を作っても、生活動線に合っていないと片付かないお家になってしまうのです。

最近は、家事動線(お洗濯動線)や帰宅動線を重視する間取りが人気ですが、動線に合わせて収納計画もしっかりと作っておきましょう。

Step3:収納の種類、収納方法を精査する

お施主様のモノの持ち方、使い方、暮らし方を知ることで、よりよい収納をご提案することができます。ここまでのヒアリングをもとに、私たちから間取りプランとともに収納プランシートをご提示します。

「収納プランシート」には、お家の間取りとともに、どこに、どんな種類の収納を造り付け(あるいは置き家具とし)、何をしまったらよいかという計画が詳しく書かれています。

収納方法には、主に3つのタイプがあります。

  • 置く(棚板)
  • 入れる(引き出し、箱、カゴ)
  • 吊り下げる(ハンガー、フック)

建築で作り付ける収納としては、シンプルなハンガーパイプから、可動棚によるシステム収納、造作家具、またキッチンや洗面台本体も含めてさまざまなタイプがあり、しまうモノに合わせた種類や奥行サイズを選ぶことで収納しやすくなります。見せる収納は造作などで見栄えよく仕上げ、見えない場所はコスパのいいタイプがおすすめです。

収納は全て造り付けたり新設すると金額がかさんでしまうので、できるだけお施主様の持っている家具や収納グッズを活かすことも考えます。

お住まいが完成したら

収納計画をしっかり考えて設計されたお住まいは、お片づけがしやすくすっきりと暮らしていただけると思います。

しかし、いざ新居に引っ越してモノを収納していく際に、「実際やってみるとしまい方がわからない」「キッチンのどの引き出しに何を入れればいいんだっけ?」と悩まれた時には、お気軽にお声かけください。整理収納アドバイザーがお手伝いにお伺いすることもできます。

また、どれだけ考え抜いて収納計画を立てても、ライフスタイルが変わったり時間が経つほど、想定通りにはいかないことも出てきます。定期的にモノの持ち方を見直して整理し、必要なら収納方法を変えていくことも必要です。整理収納に終わりはない、と言います・・・。そんな時にもお気軽に整理収納アドバイザーを頼っていただき、暮らしのパートナーとして末永くお付き合いいただければと思います。