薪ストーブの煙突掃除をしました

稼働中の薪ストーブ

朝晩肌寒くなって、そろそろ薪ストーブシーズンがやってくるな~と楽しみになる季節です。

シーズンを前に、ショールームの薪ストーブの煙突掃除をしました。

初めての掃除になりますので、設置をしていただいた薪ストーブ屋さんにお願いして、来ていただきました。

煙突掃除はなぜ必要?

薪ストーブを安全に効率的に使うためには、メンテナンスが欠かせません。特に煙突をきれいな状態にしておく掃除が大切で、その理由は

・煙突火災を防ぐため

・燃焼効率を保つため

・薪の焚き方をチェックするため

です。薪ストーブが原因で起こる火災のほとんどは、煙突火災だそうです。薪ストーブを焚くと、薪から出る煙や中に含まれるタールなどが煤(すす)となって煙突の中に付着していき、これがあまりに多く溜まってしまうと、煤に引火してしまうことがあるのです。

また、煤がたまると空気の流れが悪くなって燃焼効率も落ちてしまい、ストーブが暖まりにくい、薪の燃費が悪い、といった問題が起きてきます。せっかくの薪ストーブのパワーを十分発揮するためにも、煙突掃除が欠かせません。

また、煙突掃除の際に出てくる煤の状態をチェックすることで、正しい焚き方ができているかを確かめることもできます。それでは実際に、煙突掃除の様子を見ていきましょう。

煙突掃除の様子

まず、煙突のてっぺんにあるキャップを外し、そこについた煤や汚れをお掃除。次に、煙突の中に専用のブラシのような道具を上から差し込んで、煙突の中をこすっていきます。ブラシの棒は長さを継ぎ足すことができるようになっていて、下までしっかりと届きます。

じゃん!落ちてきた煤です。

すると、薪ストーブ本体の中に煤が落ちてきます。↑うちの煤は一冬で両手いっぱいといった量でした。ここで、煤の量と様子をチェックします。

煤の量は、ストーブを焚く時間の長さや薪の量などにより変わります。冬が長い寒い地域や、朝から晩まで絶え間なく焚いているお家などでは量が多くなりますよね。弊社ショールームでは、高知の暖かい地域で10月末~3月に昼間だけ焚いていました。

次に、煤の粒の大きさや、塊があるかどうか確認します。大きな塊がゴロゴロ出てきた場合は、要注意。煙突を詰まらせる原因になります。煤が固まってしまう理由は、薪の品質と焚き方にあります。

(薪の品質)

・薪がしっかり乾燥していない

・タールが多い樹種の薪を焚いている(針葉樹など)

・紙や、接着剤など不純物が入った薪を燃やした

(焚き方の問題)

・燃焼温度が低すぎる

・薪と空気の量のバランスが悪い

こういった場合、タールが完全燃焼せず煙突に付着しやすくなってしまいます。

さて、弊社の煤の診断結果は、「なかなかよいでしょう」。建築端材を主に焚いているので、針葉樹ではありますがよく乾燥していて、煤の量は多くありませんでした。すこし粒の大きな煤もありましたが、これは薪を一度に多く入れ過ぎたのではないか、とのことでした。

煤を観察することで、焚き方の自己チェックができるのですね!反省をいかし、次の冬にはより上手に焚けるようにしましょう。

ストーブ本体を磨き上げて完了!

落ちてきた煤やストーブの中の灰などは、掃除機で吸い取ってしまいます。その後、パーツを分解して中まできれいに磨いていただき、外側も錆を落とし、塗装して仕上げてもらいました。

「内部の錆もほとんどないので、薪がしっかり乾燥している証拠だと思います」とのことです。

本体の外側についた錆は、あえて磨かずに「味」として残す薪ストーブユーザーもいるそうです。どのくらいピカピカにするかは、お好み次第のようです。

ピカピカに仕上がりました!

一連の作業は、スタッフさん2人で午前中いっぱいで完了しました。きれいにしていただき、ありがとうございました。

ストーブ屋さんいわく、煤の量や様子からして、煙突掃除は2年に1回程度でも十分ではないか、とのことでした。また、掃除の仕方を覚えて自分でメンテナンスするユーザーもいるそうで、自力でやってみてもいいでしょう、とのことです。

気になるお掃除代金は、1回約3万円~で、地域や煙突の形によっても変わってくるようです。この煙突掃除の手間やコストを理由に薪ストーブの設置をためらう方もおられますが、メンテナンスも自分でできれば安心ですね。

また、近年は灯油台や電気代も上昇しています。去年の冬は薪ストーブ以外の暖房器具を使わずに済み、薪も端材でほとんどまかなえたため、暖房費をほぼゼロにすることができました。何より、エアコンにはない体の芯にしみ込む暖かさや、ピザなどのお料理の楽しみもあって、お値段以上の価値があると実感しています。(↓のコラムもご参考に)

薪ストーブのある暮らしを楽しむために、欠かせない煙突掃除についてレポートをお届けしました。導入をお考えの方に、ヒントにしていただけますように。

薪ストーブがどのくらい暖かいのか、操作方法は?など気になる方は、ショールーム「木のここち」でご覧いただけますので、お気軽に遊びに来てくださいね。