あこがれの薪ストーブは、わからないことや不安もいっぱい。導入をご検討中の方にお伝えしたい、よくある疑問にお答えします!
Q.着火は難しくないですか?
A.薪のくべ方と空気の量で燃え方が変わるので工夫が必要ですが、それが楽しい!ともいえます。空気レバーを調整し着火剤もうまく使って、コツを掴めば簡単につけられるようになります。
着火してから、温度が上がって炎が安定するまでは様子を見てあげましょう。ちなみに消火はする必要がなく自然に消えます。
Q.暖まるのに時間がかかる?
A.輻射熱でお部屋全体が暖まるまでには時間がかります。待てない時は無理せずにエアコンや他の暖房器具と併用するのがおすすめです。
また、サーキュレーターの風で暖気を送ってあげると、あたたかさが家全体に広がりやすくなります。無理なく快適に過ごせるように工夫しましょう。
Q.火災の危険は?
A.ストーブの周囲は自然発火するほど高温にはなりませんが、万が一火災時のために法律で内装制限が設けられています。
火災で多いのは、煙突内にたまったススに引火する煙突火災です。1年~2年に1度は、自分でまたは専門業者さんに頼むなどして必ず煙突掃除をしましょう!
Q.子どもが火傷しないか心配。
A.ストーブ本体に触れると火傷しますので、お子様やペットがいるご家庭で心配な場合はガードを設置しましょう。きちんと躾すればペットも近づかないようになるそうです。
むしろ最近は、火を見たことがない、マッチを擦れない子どもも増えているので、小さい頃から火に触れて生きる力をはぐくむ「火育」も見直されています。生活の中から危険を排除しきってしまうのではなく、危険でもありとても役に立つ「火」との正しい付き合い方を子どもたちに教えていくことは大切なことではないでしょうか。
なお、子どもよりも大人の方が、薪をくべる時に腕がストーブに触れてうっかり火傷することが多いので、油断せずいつも長袖にグローブをつけて操作しましょう。
Q.どんな木でも燃やしていいの?
A.薪はしっかり乾燥していることが大切です。未乾燥だと不完全燃焼を起こしてススが出たり燃費が悪くなります。また、接着剤や塗料のついた廃材、紙などもススの原因になるので燃やさないようにしましょう。
針葉樹は火力が強く素早く燃え、広葉樹はじっくりと長く火持ちします。2年ほどかけて十分乾燥させた薪を使うのが理想です。
Q.防災面はどうですか?
A.電気を使わない薪ストーブは、停電の際にも利用できます。もし真冬に災害が起きても、暖をとり料理もでき、命をつないでくれます。また、今後電力不足や万が一海外からのエネルギー供給が止まっても薪は日本国内で自給できます。最近ヨーロッパでも、ロシアからのエネルギー供給がストップしたことで薪ストーブの導入が急増しているそうです。
寒さ厳しいヨーロッパでは、薪ストーブは命綱。深~い薪文化を知ることができる一冊「薪を焚く」は、薪あるあるや豆知識もたくさんでとっても面白い本です!↓
Q.気になるコストについて教えて!
A. イニシャルコストは、薪ストーブ本体+煙突工事で100~150万円ほど必要です。加えて、炉台の設置や床の補強、壁の不燃化などが必要な場合もあります。
ランニングコストは、薪を安価または無料で入手できれば、暖房費が削減できます(井上建築の事務所では、冬の間エアコン不使用です)。料理にも活用すればガス代も多少お得に。
メンテナンスとして煙突掃除にかかる費用は地域や業者さんにもより1回約3万円~ですが、自力ですることもできます。また、信頼できるメーカーの品質の高いストーブは壊れにくく、電化製品と違って半永久的に使えるため、買い替えや修理のコストを抑えられます。
単なるコスト比較だけでなく、自分で創意工夫しながら薪ストーブ暮らしを楽しめる方には、ぜひおすすめです!新築・リフォームでの薪ストーブ設置をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。